sisi wall news paper Vol.04-4
■万里子のオススメ漫画

ご機嫌よう。まだまだ万里子のオススメ漫画でございます。かべ新聞での他の新企画も始まり気の抜けない状態になって参りましたが、これからも精進致したいと存じます。今回は「すぎなレボリューション/小池田マヤ/講談社」を御紹介致しましょう。

今回はsisiにおいている本から、と思ったのですが、今号ですごい展開になってたので思わず...。この作品はドラマ化率の高い雑誌「KISS」に連載されていて(「お水の花道」「救急ハート治療室」「FACE」等々)4コマ作品なんですが、これが深い。ストーリーはさえないお局OLすぎなが社内のモテモテ遊び人日置君と結ばれる(結ばれてまだ展開中だけど)というストーリーで、一聞するとありふれているんですけど、4コマなのにこのドラマ展開って...と思わせるほど展開が山だらけ。この方は人間というものをよく見ていらっしゃいますね。

すぎなの外側の変身から中身の変身、自己を見つめる強さを持つに到るまで、そしてそれに絡んでくる周りの人間関係の動き。どれも大変にきめ細かく、人間って男も女もくだらないことするけど、真面目にくだらないことやって、それに伴う成長というものを経験していくのね。でも同じことも何回もやってしまうのよね...。という、自分の人生を振り返るような気持ちになってしまいますね。すぎなが自分を確かめるように社内で3人の男と関係したり、すぎなとうまくいったはずの日置君が元セフレの三好さんと関係を戻してしまったり。最後の真実にたどりつくまでに経験する紆余曲折。『くだらないこともみっともないことも普通だ』という、言葉にすると言い古された感のあるこの真実をまざまざと見せてくれる作品ですね。ああ....私も昔こんなことやったよなあ....と、苦く甘酸っぱい気持ちになってしまいますわ。(どの部分がこんなことやったなのかは内緒でございます。一応私、もうオトナでございますので。ホホホホホ。)

回ごとにすぎなが主人公だったり、日置君が主人公だったり、他の人間が主人公だったりで、それぞれの気持ちが手に取るようにわかり、普通の漫画と違ってキャラクターの全てに感情移入が出来るつくりになっているのも興味深いところ。

4コマドラマギャグというと新井理恵の「×ペケ」が始まりかなと思いますが、ドラマという点ではこちらでしょう。ペケのキャラクターもスゴイものがありますけど...機会があればこちらも是非。先程、今号ですごい展開に...と申しましたのは、モテモテ日置君がすぎなと暮らし始めてものすごいデブに....!!!このデブになり方がスゴイ!!!漫画のキャラクターと申しますのは一種の記号ですので外見を変えるというのはたいがいギャグなわけです。でも、このストーリー展開で、モテモテ日置君という記号化したものに、ここまでの変化をさせるとは!!小池田マヤ、恐るべし...。
デブという言葉が出ると、私、肩身が狭くなってしまいますので、このへんで失礼致しますわ。それではごきげんよう。

■今月の ”SiSi” のおススメ映画

今回も懲りずに映画をお勧めいたします! 本当に個人的に好きな物をだらだら書いているだけですが、皆さんおつき合い願いま〜す。

4月の帰国の際に観た映画でなかなか良かったのが『200本のたばこ』。以前にどこかで紹介されていたのを少し読んだ程度で、あまり思い入れも無く観たのがかえって良かったのか、「サントラ欲しい〜〜」とまでなってしましいました。ざっと内容を申しますと、大晦日の夜に街の色々な所で繰り広げられる『色恋沙汰』が、最後にあるパーティーでつながるという単純な話なのですが、出てくる人間の個性的で、おかしな境遇が笑える!やっぱり人間って、おバカゆえに愛すべきもの、とニヤッとしてしまう映画です。今まで気になっていた大女のコートニ−・ラブが妙に可愛くて。。。

ところで、今回御紹介いたしますのは一時世間を新進気鋭の若手監督として騒がせましたクエンティン・タランティーノの監督デビュー作品、そう!『レザボアドッグス』(1991年 アメリカ)でっす。 そうかー、もう10年も経ったのですね、うんうん。 この時は若干28歳のタランティーノ。俳優から(実際この映画にもMr.ブラウンとして出演)脚本をもこなす。 この映画は当時アメリカはもちろんの事、諸外国でも大反響があったそう。 テンポのいいのがタランティーノ映画の特徴。(音楽も最高!) 

ロスアンジェルスを舞台にあの伝説となる?黒いスーツに黒タイ、黒いサングラスの6人の男達。お互い色の名前(Mr.ホワイトはハーヴェイ・カイテル『ピアノレッスン』『スモーク』、Mr.ピンクはやっぱりスティーブ・ブシェミ『イン・ザ・スープ』『ファーゴ』Mr.オレンジはティム・ロス『フォー・ルームズ』『海の上のピアニスト』)で呼び合い、素性は知らない。彼らは一つの強盗という仕事を目的とした仲間。完璧だったはずのこの計画は、ある裏切り者の為に失敗。
『裏切り者は誰だ?』彼らは疑心暗鬼になり、犯人を探し出す、男の話なのです。 彼の映画は他にここにも出ているティム・ロスの『フォー・ルームズ』や、賛否両論ですが、クルーニー様が主演の『フロム・ダスク・ティル・ドーン』他、ジョン・トラボルタが返り咲いた『パルプフィクション』などが好きです。 何を今さら?なお勧めかも知れませんが、私が今見直したい映画筆頭がこの『レザボアドッグス』も?大好きな俳優さん達が出ているのもありますね。ところでタランティーノ、最近は映画を作ってはるのでしょうか?

皆様のお勧め映画も募集しています!